新型コロナウィルス 激動のヨーロッパ 影響深刻に…
昨今の世界の新型コロナの状況は、ご存知でしょうか。
日本の新型コロナの状況は、かなり気にかけていらっしゃるはずです。
欧州のコロナ拡大で、様々な影響が深刻になってきています。
「第二次世界大戦以来最大の試練」。ドイツのメルケル首相がこう表現するほど、欧州の新型コロナウイルスの感染拡大は深刻さを増した。欧州連合(EU)や加盟国は移動制限や経済対策を次々と打ち出すが、その対応は「連帯感」を欠き、欧州を近年見舞った危機の“古傷”をえぐものとなった。
なぜ、ここまで爆発的な感染が広がったのか…
イタリアで、最初に感染者が確認されたのは1月の末で、中国からの旅行者とされます。その後しばらく、感染者は発見されず、先月の下旬、イタリア北部で集団感染が確認され、以後、爆発的に拡大しました。当初は危機感に乏しく、病院内で感染が広がったと指摘されています。医療体制の不備に加えて、中国との経済的なつながりが強いこと、社会の高齢化が進んでいることも、背景にあると見られます。
感染は、移動が自由なEU・ヨーロッパ連合の加盟国に広がり、ドイツのメルケル首相は、「ワクチンもなく、人口の3分の2が感染する恐れもある」と強い危機感を表明しています。
グラフで見る感染状況…
グラフを見ると、すべての国において右肩上がりなのがよくわかります。
働く人への影響が、最も深刻に…
スペイン政府によりますと、先月新たに失業保険を申請した人の数は、30万2000人余りと前の月より9.3%増えて、これまでで最も多くなりました。
これとは別にスペインでは従業員を一時的に解雇する制度の活用を申請した企業も25万社に上っていて、対象の従業員は300万人に上る見通しだということです。
イギリスでは統計局の調査に対し企業の27%が従業員を一時的に減らすと答えたほか、先月は生活保護にあたる低所得者を対象にした給付制度への申請が急激に増えたとみられています。
また、フランス政府は新型コロナウイルスの影響で33万7000社が仕事を休ませている従業員に対する手当合わせて360万人分を申請したことを明らかにし、地元メディアは対象者はフランスの就業者の5人に1人にあたると伝えています。
外出制限の長期化に伴って働く人への影響が一段と深刻になることへの懸念が強まっています。